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オーケストラ比較文化論

アマオケとプロオケの双方を経験した数少ない語り部のガクタイ比較文化論。文化の違いでお悩みの方、お役立てください。

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【言語】

「プロオケでしか使わないガクタイ用語」(思い付きしだい更新します)

あたま【頭】

首席奏者

るーも【ルーモ】

mollの逆読み。若い女性。彼女。

めしばん【飯伴】

飯の伴奏。パーティーや結婚式でのBGM演奏。

うたばん【歌伴】

歌の伴奏。歌入りの楽曲の伴奏。

びーた【ビータ】

旅の逆読み。演奏旅行。

じゃりこん【ジャリコン】

小中学校の音楽鑑賞教室。「音教」(おんきょう)ということが多い。主に関西地方で使われている(らしい)。

おはようございます

挨拶のことば。朝昼晩すべて使う。こんにちは、こんばんはは決して使わない。

でした

お疲れさまでしたの略。目下の人、同年輩に対して使う。

だーた【ダータ】

タダの逆読み。無料。

みーの

飲むの逆読み。お酒を飲むこと。飲み会。「みーの行く?」などと使う。

めんらー【メンラー】

ラーメンの逆読み。

しーたく【シータク】

タクシーの逆読み。

いれと【イレト】

トイレの逆読み。

ろーちぇ【ローチェ】

チェロの逆読み。

ごとし【ゴトシ】

仕事の逆読み。演奏の仕事全般。

しょくない【職内】

内職の逆読み。オーケストラ団員などが行うアルバイト仕事。(パーティーのBGMなど)

どんかま【ドンカマ】

スタジオ録音の時、ヘッドフォンやイヤフォンから聴こえるメトロノームのこと。

わいか【ワイカ】

可愛いが変化した語。女性に対して使う。(例)ナリトのルーモ、ワイカだぞ。・・・隣りの女性、奇麗だぞ。

かしごま

ごまかし、の逆読み。弾けないところをさも弾けてるようにごまかすこと。

かすみっしも【霞みッシモ】

弦楽器のトレモロなどで聴こえないくらい小さな音量で弾くこと。

すんれつ【スンレツ】

レッスンの事。生徒を教える事。

ふりぼー【フリボー】

指揮者のこと。棒振りの逆読み。

せんぷれ【sempre】

『つねに』という意味の楽語。本来はsempre ff (常にフォルテッシモで)、の様に使うが、『道央自動車道をセンプレ150km/hで旭川に行った」などと使う。

らーめんしゅうし【ラーメン終止】

教会音楽などの”アーメン終止”からきた用語。飲み会の最後をラーメンで締めくくること。

びびらーと【ビビラート】

最弱音などで、緊張のあまり弓が震えること。

「アマオケでしか使わないガクタイ用語」

せことつ【セコトツ】

2ndv.l.首席奏者。

すてりは【ステリハ】

ステージリハーサル。(プロオケではこれを指してゲネプロと言う)

まえぷろ【前プロ】

コンサートで最初に演奏する曲。

なかぷろ【中プロ】

コンサートで真ん中に演奏する曲。

さぶ【サブ】

→なかプロ

にだいめいん【二大メイン】

交響曲をなどを二曲演奏する演奏会。

こんみす【コンミス】

コンサートミストレス。女性のコンマス。

すとばい【ストバイ】

ファーストヴァイオリン。

せこばい【セコバイ】

セカンドヴァイオリン

ぱーかす【パーカス】

パーカッション。あと類似形で「ボントロ」「ペット」などもプロオケではほとんど使わない。

とっぷかい【トップ会】

首席会議。

ぱーれん【パー練】

パート練習。プロオケにパー連は無い。

ぜんそう【全奏】

オケ全体による練習。

とっぷ【トップ】

首席奏者。モップ、ラップなどと同じイントネーションで発音する。


【経済】

プロオケでのお金の数え方('02.5.11)

最近は何故かウンナンの番組などでも使われていますが、本来は歴とした楽隊用語です。音階のドイツ語読みをそのまま数字に準えるのが基本です。

ドレミファソラシドがCDEFGAHCとなります。読み方は(ツェー・デー・エー・エフ・ゲー・アー・ハー・ツェー)です。

つまり、「1=C(ツェー)、2=D(デー)、3=E(エー)、4=F(エフ)、5=G(ゲー)、6=A(アー)、7=H(ハー)」となります。8と9はありませんが、8をオクターブの”オク”、9をドイツ語の9の”ノイン”と言うことがありますので注意が必要です。

上の数字の読み方に数字の位をつけて金額を現します。例えば5千円の場合はG千円(ゲーセンエン)、2千3百円の場合は(D千E百)といいます。”円”を省略することもよくありますのでこれも注意してください。

では問題です。(答えの所をクリックしたままカーソルでなぞると文字が現れます。)

百円は? 答え:C百(ツェーヒャク、もしくはツェーヒャクエン)

6万5千円は? 答え:A万G千(アーマンゲーセン)

8万円は? 答え:オク万(オクマン)

20万円は? 答え:D十万(デージュウマン)

これでもう分かりましたね?。例えば合コンの時など「野郎はF千通し・・・。女の子は2,000円ね!」などと言うと金額を悟られないでスマートですね・・(笑)。是非ご活用ください。

 


【総論】('98.1.1.)

Profileを読んでくださった方は既にご存じの様に、私はアマチュアからプロへと転向したため、同じオーケストラとはいえその習慣の違いに最初はずいぶん戸惑いました。ここで言う習慣とは奏法などの技術的あるいは音楽的習慣ではなくはっきりいってどうでもよい習慣のことです。

まず言語の違いが第一に上げられる訳ですが、そのほかにも例えばアマオケでは練習の始まる前に全員立ち上がって挨拶しますよね。あれはプロオケには無いですから、始めのうちは指揮者が指揮台に上がるやいきなり棒を振り出すのに焦りましたが、今はトレーナーなどでアマオケに行って総立ちの挨拶をされると気恥ずかしい居たたまれない気がします。

それからプロオケは時間にとてもシビアです。アマオケは遅刻もあるし練習が終わる時間も賃貸練習場などの時間内であれば予定よりのびてもどうということはないですよね。むしろ沢山弾けた方が楽しい訳です。プロオケでは練習時間が1分でも伸びることは絶対にありません。練習が上手くいって早く終われば皆大喜びです(まあ、時間で拘束されている労働者なので当然なのですが)、曲の途中だろうが時間がくればそこでお終いです、これも最初異様に感じました。時間内は一生懸命やりますよ・・念のため(^_^;)

本番後の打ち上げというのもプロオケにはないでね。年間100回以上の演奏会でそのたび毎に打ち上げやってたらアル中になりますね。本番終わったら皆さっさと帰ります。これも当初異様でした、なんだか仲が悪い様にもみえたし・・。実際は仲は良くも悪くもないんでしょうね。普通の会社と一緒です。ほにもプロオケは椅子や譜面台の出し入れしなくて良いとか、譜面は練習場に行くとちゃんとライブラリアンが用意していてくれるから各自保管しなくて良いとか、当然のことですが練習には全員揃ってるとかいろいろあります。

アマオケ時代使っていた「ガクタイ用語」がプロオケのものとかなり違うというのも暫くして気付きました。真っ先に上げられるのは「べるれく」とか「うんりき」とか曲名を省略していう言い方はアマチュア独自のものが多いようです。「チャイ4」「ドボコン」「アイネク」くらいはプロオケでも言いますが「タコ〜」「マラ〜」になると、かなり《寒さ》を覚えるプロの人が多いようです。他にプロ独自のものは、なんでもかんでも言葉をひっくり返すアレですね。それにはかなり《寒さ》を覚えるアマチュアの人が多いですね。ただし用語も含め文化の違いは地域や団体によってもずいぶん違うようですので、読んでいて「これは違うぞ」と思われる方もいらっしゃるとおもいます。が、それはそれ。 あくまでシャレですので・・・。

上の表は思い付くまま並べました。お楽しみください。なお、「プロオケでしか使わないガクタイ用語」編での逆読み言葉は、日常かなり頻繁に使うものに限り掲載しました。ただしお下劣言葉は日常よく使いますが割愛しました。(私の品性が疑われると困るので)「アマオケでしか・・・」の「うんりき」系の曲名省略も割愛しました。

 

 

 

アマオケにトレーナーなどで行ってよく思うこと(愛すればこそ諌言)

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